「使いやすさ検証済」認証の認証基準とは
「使いやすさ検証済」の認証を受けるには、下記の2つの認証基準を満たしていることが条件となります。
- 基準1:開発ステップの信頼性
「一般利用者による評価」を、「開発前」「開発中」「開発後(発売前)」の3つのタイミングで、「客観的に」そして「適正に」行うこと。
- 基準2:一般利用者の評価
最終調査で、その時点で最も普及している他の同等製品と比べ、一般利用者から高い評価を得られること。
「開発ステップの信頼性」と「一般利用者の評価」を重視した認証基準
「開発ステップの信頼性」へのこだわり
「使いやすさ検証済」マークを取得するために必要な「一般利用者の評価」には、社内評価(自分の会社の製品を自分の会社で調査する)は認めていません。
第三者による客観的な視点で利用者評価を受けることで、本来の利用者の考えや行動を「まっすぐ」見つめてほしいと考えています。
このことは、客観的であることで公平性を保つという意味もあります。
ごまかしや不正が簡単にできてしまう認証マークでは、利用者の役には立てないと私たちは考えています。
「一般利用者の評価」へのこだわり
「普通の一般利用者」がどんなことで困っているかをきちんと調べて、改善する姿勢が大切だと考えています。今後ともこのスタンスを貫くことで、利用者側の視点に立ちつづけたいと考えています。
「開発前」「開発中」「開発後(発売前)」3つのタイミングでの評価
通常の認証マーク制度では「専門家やガイドライン」が認証基準ですが、当制度は、「一般利用者の評価」を「開発前」「開発中」「開発後(発売前)」の3つのタイミングで、「客観的に」そして「適正に」行うことが求められます。
開発前:1回目の調査(課題抽出調査)
はじめのチェック1回目の調査(課題抽出調査)は、作り手が開発での「力の入れどころ」を間違わずに、製品や施設、サービスの開発に取り組むために、必要なステップです。
これは開発を始める前に行い、顕在化していない(企業がまだ把握できていない)利用者が重要視するポイントとその原因をつきとめ、それを活かして、開発の方向性を決めます。
昔から使っているものは、何をどう気をつければいいかが、わかります。
しかし、使ったことがないものについては、利用者は気をつけようがありません。
そのことが、間違った使い方や危険につながることもあります。そのため、途中のチェック(2回目の調査)が大切なのです。
開発中:2回目の調査(誤認・誤使用発見調査)
2回目の調査(誤認・誤使用発見調査)では、新商品の試作で調査を行い、利用者の誤認や誤使用が事故や危険につながっていないか、また、きちんと機能を使いこなし、利用者が満足できる効果を得られるかどうかを確認し、不具合に対して対策を行います。
今までの安全基準は、過去の事故などの蓄積により、企業が事故の可能性をすでに把握できている危険(予期できる危険)を防ぐための基準です。
一方、使い勝手向上のために、新しい機能や、新しい工夫を加えたことにより発生する可能性のある危険(予期できていない危険)については、安全基準の範囲ではないため、この2回目の検証で明らかにし、対策を行っていただきます。
開発後(発売前):3回目の調査(効果検証調査)
最後のチェック3回目の調査(効果検証調査)では、完成品に対し、利用者が総合判断として同等品に比べ、十分な違いを感じられる、十分に納得できるくらい使いやすくなったかどうかを、発売前の時点で、チェックします。
以上の3つの調査を行うことと、最終調査で利用者から高い評価が得られるということが認証の基準となっています。
このように使いやすい製品、施設(建物、設備、場所)、サービスなどを作るための「開発ステップの信頼性」と「一般利用者の評価」とを認証基準とした制度は「日本初」です。